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コラム
わが社の自慢できる保全員・オペレーター
専門知識こそが”ものづくり”を守る武器
東レエンジニアリング中部株式会社
本田 洋一 さん
本記事は、輝(2023年10月)発行時点の情報です
はじめに
本記事は、2023年12月に発行した輝(全国設備管理強調月間企画)で掲載した “わが社の自慢できる保全員・オペレーターインタビュー”の東レエンジニアリング中部株式会社 本田 洋一様の記事をWEB化したものです。
設備が壊れる本質を探る
東レエンジニアリング中部には、国内外の東レグループ会社のみならず、グループ会社以外からの依頼も受けつける、①生産設備の法定検査 ②予知保全・予防保全実施のための検査 ③トラブル発生時の原因究明などの業務を行う「設備診断事業部」が置かれている。仕事の核となるのは「設備が壊れる本質を探ること」。この探求にあたる技師は、各人が専門家であり、その人が本田洋一さんである。
「プラントのお医者さん」の模索
本田さんが力を入れているのは、タンクや配管等の機器の健全性をそのものを壊さず確認する「非破壊検査」、いわば「プラントのお医者さん」だ。たとえば体内に入る医薬品や食品の分野では検査に使用する試薬も異物として嫌う。そこで模索しているのが「検査試薬を使わず検査できる方法」で、この解決方法として渦電流を使った検査手法を提案した。また現在は「超音波を用いたカーボンの劣化判定ができないか検査の実証を進めています」と話し、次世代の保全にも効果的な検査手法の確立を模索している。
専門知識こそが”ものづくり“を守る武器
本田さんは「技術士」(国家資格)の資格取得を目指している。その理由は「材料の専門知識を深め、『壊れない設備』づくりに役立てたい」から。同部署には世界中の工場からトラブルの原因解明や破損原因の調査依頼が舞い込むが、「武器は高い専門性」と、その武器を磨くべく知識と経験の獲得に余念がない。