【GFMAM会合・Maintcon2022】参加レポート
2022年11月、バーレーンにて、GFMAM(Global Federation on Maintenance & Asset Management)の会合(11/25~11/27)および「Maintcon 2022」(11/28~11/30)が開催され、当会から松田善介研究員と中村努事務局長の2名が参加しました。
GFMAM会合
コロナ禍の影響で、実に3年ぶりの集合型での開催となった今回のGFMAMの会合。
会場で行われたセッション内容についてご紹介します!
GFMAMについて
メンテナンスとアセットマネジメントの分野での知識交流・標準化・国際協調を目指して2010年に発足。
現在13の非営利組織が加盟する国際的な組織。主なミッションとして、次の3つを掲げる。
・メンテナンスとアセットマネジメントに携わる人々の地位向上・強化
・メンテナンスとアセットマネジメントの知見の共有・標準化
・GFMAMの活動を通じて加盟組織の活動活性化
日本からは当会(2013年加盟)と(一社)日本アセットマネジメント協会(2017年加盟)がメンバーとなっており、
メンテナンスとアセットマネジメント両分野の専門組織が加盟する唯一の加盟国となっている。
Global Maintenance Day(世界メンテナンスの日)
毎年6月9日を、“良好なメンテナンス、メンテナンス技術者の献身、それらがもたらす社会貢献を祝う日”である「Global Maintenance Day(世界メンテナンスの日)」とすることが採択されました。詳しくはこちらのページをご覧ください。
当会は長年、毎年6月を「設備管理強調月間」として、設備管理への意識を高め、設備管理の重要性を広く認識してもらう活動を行ってきた実績を踏まえ、Global Maintenance Dayを6月とする事を主張しました。
加盟各組織からも様々な日程が提案されましたが、当会の主張の効果もあり、投票によって6月9日がGlobal Maintenance Dayとなりました。
新たな協働プロジェクト
当会から、GFMAMの新たな協働プロジェクトとして、「メンテナンスとアセットマネジメント分野におけるデジタルトランスフォーメーションの概念整理のプロジェクト」を提案しました。
これは、加盟組織各国でのデジタルトランスフォーメーションの活動や特徴を整理分類することで将来像を導き出そうとするものです。特に、IoT技術を用いたデータ処理・分析能力を持ったプロフェッショナルな将来像として「メンテナンス・サイエンティスト」という概念を示しました。この新しい側面を持ったメンテナンス・エンジニアに求められる能力・スキルのスタンダードについて、今後議論が繰り広げられるものと推測します。
Maintcon 2022
「Maintcon 2022」は、GFMAMのメンバーである中近東メンテナンス協会(GSMR:Gulf Society for Maintenance & Reliability)が主催するもので、2010年に初めて開催され、今回第6回を迎えました。
今回のテーマは ”メンテナンス4.0とデジタルトランスフォーメーション” 。35か国2,200人もの方々が参加し、メンテナンスとアセットマネジメントに関する技術革新やデジタルトランスフォーメーションに焦点を当てた会議と展示が行われました。
この「Maintcon 2022」最終セッションでは、松田善介研究員が急遽パネラーとして登壇し、GFMAMの会合で提案した「メンテナンスとアセットマネジメント分野におけるデジタルトランスフォーメーションの概念整理のプロジェクト」について紹介しました。
参加者の多くから「メンテナンス・サイエンティスト」について大きな期待が寄せられました。
「Maintcon 2022」の様子は、当会発行の『プラントエンジニア』誌にて詳しくご報告する予定ですので、掲載の際にはぜひご覧ください。
以上、GFMAMの会合およびMaintcon 2022の様子をお伝えしました。
当会は、今後もGFMAMをはじめとする国際組織との協働を通じて、海外に日本流モノづくりの浸透を図ってまいります。
あわせて、その活動を通じて得られた海外からの情報を、当会機関誌やウェブサイト、発表会等を通じて皆様にご紹介していきます!