優秀改善事例全国大会
発表企業のご紹介
本ページでは2022年度優秀改善事例全国大会で発表を予定いただく発表者様の一部をご紹介させていただきます。
発表のポイント、改善に至るまでの苦労や工夫、当日に向けた抱負などをぜひご覧ください!
A-1 愛知製鋼株式会社 森川 倫光さん

誘導加熱炉により鋼材を圧延可能温度へ加熱する為、炉へ接点を通じて電気を流しますが、空圧による押付力が不十分だと、接点が荒損します。その為に圧力監視を行っていますが、ホースエアー漏れなどの微量な圧力低下は検知できません。解決すべく圧力への理解を深める過程で流量との法則性を知り、圧力から流量監視へと従来のやり方を変える事に挑戦した結果、微量な漏れを検出する事に成功し荒損を未然防止した事例です。経緯、接点荒損に至らない為の工夫など、分かりやすく皆様にお伝えします。
A-2 PSジャパン株式会社 笠原 基嗣さん

スタートアップ作業で発生する「ストランド垂れ」とは、長年(30年以上)解決できなかった問題で作業負荷が高い上に、機器故障のリスクもあり、スタートアップ作業は毎回バタバタ・ヒヤヒヤしながら行っています。
この問題の解決は、過去からの云われにならって、どうせ無理だろうと誰もがあきらめていました。しかし、私たちチームはあきらめることなく様々な角度から検討を進め、最後には今までの固定概念を覆す事ができた改善事例です。今までの苦労や改善効果の大きさに注目して聴いて頂けると幸甚です。
A-5 株式会社デンソー 髙橋 和磨 さん

部品摩耗のワーストであったエアシリンダ機器の突発故障の撲滅に向け、予兆監視に取り組みました。苦労した点は、エアシリンダ機器の摩耗による機能低下をタイムリーに捉えるセンサの選定、エアシリンダ動作の見える化、予兆監視の精度・信頼性向上に向けた警報発報のしきい値設定の最適化です。デモ機を製作し試行錯誤を繰り返して実現した予兆監視について、参加者の方に理解していただけるように、発表に尽力いたします。今回、優秀改善事例全国大会の場で発表できることを光栄に存じます。
A-6 西日本積水工業株式会社 中西 秀徳さん

架橋ポリエチレン管(エスロンエスロペックス)は建築用給水・給湯管として使用され、製造の工程は押出成形工程、熱水架橋工程、梱包工程からなり、交替体制にて連続生産を行っています。
今回の改善は押出成形工程の『押出量管理作業』に着目し、属人化していた作業の方法の見直し・基準化を進め、人が作業することが当たり前だと考えていた 『押出量管理作業』 を設備化し、タッチレスラインの構築を進めました。
工夫点は作業者毎の作業を調査し、比較・検証することで作業のムダに気付くことができ、その気づきを元に他部署を巻き込み話合い改善を進め設備化まで繋げることが出来た点です。
A-7 株式会社アイシン 山内 武史さん

ホブカッターの交換寿命3倍を目標に、刃具交換ロス低減活動を進めてきました。活動を進める中で、様々な調査から「摩耗進行曲線」がある事を知りました。実際に摩耗曲線を描き、更に考察をし、真の刃具寿命を見極める事に成功!刃具を設備から外し、刃先観察の繰り返しで、画像データとしては5000枚近くにもなり、非常に時間を要し苦労もありました。成り行きの寿命延長ではなく、様々な観点や手法で刃先の変化を捉え、摩耗のメカニズムの解明をすることが出来ました。本日聴講されている皆様へ、参考となる事例になれば嬉しいです。
A-8 旭化成株式会社 井手 慶さん

働き方改革は、サスティナブルな経営を推進していく上で重要な課題として位置づけられている。一方で現場は多様化、複雑化、グローバル化が加速している。どのような方法で働き方改革を実現できるか、どうすれば従業員の満足度及びビジネス競争力を向上できるのか。生産性向上に寄与させる事を目的とし、色々な疑問を全て定量化。活動初期には想像もしていなかった苦難と苦労の末、目的を達成できました。ぜひ、みなさんに聴いて頂き、皆さんの働き方改革に少しでも寄与できればと思っています。
A-9 トヨタ紡織株式会社 大城 渡さん

今回、私たちが取り組んだテーマはノイズになります。
ノイズといえば設備誤動作の常套句。測定しづらく、目に見えないものに対し私たちがどのような取り組みで対策、改善したのか。ご期待ください。
A-10 トヨタ自動車九州株式会社 吉村 政則さん

私たちの職場では設備立ち上がり時から床裏工程の塗料ホースパンクや塗装機器の故障による品質不具合が発生していました。また、その際に異常として検知できずに品質不具合車両を連続流出させてしまっていました。今までも改善活動を実施してきましたが、効果が一時的で再発を繰り返しました。今回の改善活動では同じ品質不具合を繰り返さない。また品質不具合車両を流出させないよう地道な真因調査と対策を実施しました。今回の発表頑張りたいと思います。
A-11 イビデン株式会社 林 英紀さん

今回の活動を行ったことにより、自掛製作で技能、技術が向上し人の付加価値が上昇、薬液の濃度を色で確認する柔軟な発想、各信号を集約し表示する技術など、引き出しを増やすことが出来ました。
今回の活動で培った技能技術を伝承するため、若手主導の小規模改善活動を積み重ね、モチベーションUPとスキルの底上げを実施します。また、今後目指すべき姿として、工場増設で保全マンは小人数で設備の管理が必要となってきます。設備連携での一括管理とシステム化で効率UPを目指し、今後の訪れる変化に対応していきます。
B-1 株式会社デンソー岩手 大山 悦男さん

私達は、半導体製造設備の保守保全を担当し、日々の修理点検はもとより修理そのものを無くす、部品の長寿命化改善へも積極的に取り組んでいます。今回、社内でまだ発生していない、潜在的故障の芽を先取りし摘み取る「真の故障ゼロ」へ挑戦しました。活動にあたり、私達のこれまでの経験やスキルだけでは解決できない多くの課題を、情報把握から改善まで社内外の専門分野の方々と連携し、悪戦苦闘のなかも明るく楽しく挑戦しましたので紹介します。
B-2 株式会社アイシン福井 佐藤 真人さん

優秀改善事例に選んでいただき大変光栄に思っています。今回の活動では、「3原則の大事さ」を再認識することができました。「加工点を高速度カメラで撮影し異常の現象を実際に見て研究する」ことや、専門技術部署に協力を仰ぎ「加工原理や設備の構造を深く知る」ということを追求しました。その結果、ロスの低減を図ることができ、大変充実感と達成感があります。製造現場主体で始めた活動でしたが、他部署も巻き込んで活動したことで今回の成果につながったと思っています。
B-3 トヨタ自動車株式会社 工藤 祐太さん

今回の活動では真因を特定するのにとても苦労しました。しかし、真因が明確になった事で改善の効果確認を正確に行うことが出来ました。この“調査・解析”の部分がこの発表で特に聞いていただきたいところになります。また、改善に対する効果は決して良いものばかりではありませんでしたが、トライ&エラーを繰り返し、目標を達成する事ができました。今後も現地・現物での地道な調査を基礎にして取り組んで行きます。
B-4 徳山積水工業株式会社 山崎 陵さん

私たちは今回新たに、交替勤務者が多い中でも、全員で意⾒交換ができるような体制に⾒直し、改善活動を⾏いました。活動中、故障を無くす⽅法がなかなか⾒つからなかったときに、メンバーから何気なく出たひとこと「故障させない⽅法がないなら故障原因となるもの自体を使わない」。この発想の転換により、改善活動で大きな効果を出すことができました。今までの体制ではできなかった改善活動だったと思っています。【全員参画で⾏うことで効果を出せた改善活動】ここをしっかり⾒ていただけたらと思います。
B-5 マツダ株式会社 岡田 浩司さん

今回取り組んだ鍛造プレス装置は、機歴33年と壮年期に入り、押し寄せる経年劣化の維持管理に苦戦しています。これまでベテラン技能者の長年に亘る経験から身に付けた点検・補修・整備・調整などの技能伝承に頼ってきましたが、今回の活動ではセンシング技術を加えることにより、若手でも小さな変化が捉えることができる最新鋭に近づけたプレスへの変革にチャレンジしました。その活動の中で、保全部門が製造部門と一体となり同じ目標に向かって協力し合うことで、大きな改善効果を得るとともに相互の絆も強くなりました。一致団結する事が設備と人を成長させるのだと気付きを得た、私達の活動を是非聴講ください。
B-6 株式会社アイシン 松本 祐二さん

今回の改善活動はコロナ感染症という環境下でお客様の要求が変化する中、シャワートイレ便座と蓋の非接触型のシャワートイレの生産増加が見込まれていました。
そこで今後生産能力不足が予想される自動開閉ダンパーという製品を生産しているラインに対してTPM活動を通じて、製造現場の要の人と設備のロス排除を追求し、成果を上げた事例です。
B-7 サントリープロダクツ株式会社 川邊 大貴さん

3次元測定機等の先進ツールを活用し、搬送トラブルを撲滅した事例となっています。ツール使いこなしにあたっては知識等も少なく手探りの状態から始まりましたが、現場メンバーだけではなく、間接部署など工場全体からのバックアップを受け課題を解決することができました。先進ツールとチーム現場力を結集することで、短い期間で適切な改善活動を行うことができることをこの事例を通してご紹介することができれば幸いです。
B-8 株式会社四国シキシマパン 小笠原 輝彦さん

新製品企画・開発は未来の売上げを確保する重要な業務の為、専門の部署が担当し、我々生産現場は、依頼された製品をただ作るだけでしたが、ライン稼働が低下していく中、自分達で現状打破したいという強い想いで新製品開発に取り組みました。しかし、製品試作、テストライン設営、ラインテストを行う最中、実に様々な問題が発生しましたが、今までの常識、先入観、当たり前を打ち破り、様々な部署(人)の協力で新製品を発売することが出来ました。四国シキシマパンのチームワーク力、団結力を活かした事例です。
B-9 旭化成株式会社 栗田 淳史さん

不織布生産設備の熱ロールに使用しているベアリングの損傷による突発停止が発生していた。運転部門と協議を行い、現場検証を経て原因を追究して対策を実施。状態監視方法を確立して運用することで突発故障をなくすことに成功した。この結果、従来TBM(1Y)で交換していたベアリングをCBM管理へ変更し、交換周期の延長にも繋げることができた。地道な現場の活動が結果につながった改善事例を紹介する。
B-10 JFEスチール株式会社 北川 大裕さん

建設後40年以上となる工場の受変電設備は順次更新しているものの、台数が多くて更新が間に合わず、トラブルの連鎖が止められない状況でした。
「全て更新する資金があれば・・・」、「もっと整備出来る時間があれば・・・」こんなに苦労しなくて済みました。しかし、そんな状況だからこそ知恵を絞り、チーム一丸で取り組んだ結果、今までの概念に捉われない新しい整備方法を確立させました。トライ&エラーの積み重ねが良い経験となり、チーム全員で成長することが出来ました。
B-11 ダイキン工業株式会社 小野 大樹さん

有能なベテラン作業者の退社で、世代交代した途端、品質不良(溶接不良)が増加。属人技能である“溶接作業”をQC手法を勉強し資格を取得後、サークルメンバーで現状調査し、溶接作業者の暗黙知を分析、治具を製作することで属人化からナレッジマネジメント化に成功!職場に品質不良削減・生産性向上・溶接技能伝承工数削減した取り組み。
B-12 株式会社豊田自動織機 橋本 博艶さん

多種多様な設備が増え、経験をつまないと長時間停止をさせてしまう状況が多くあった。長時間停止を減らす為にはノウハウの共有をするしかないと考え「工数が足りない!」を言い訳にせず、予知保全を取り入れた業務改善や、製造現場と協力しPM活動を見直すことで時間をつくり、何度もディスカッションを行い、暗黙知(個人のノウハウ)を形式知(保全課共有知識)にするための「しくみづくり」を「不撓不屈」の精神でやり遂げ、保全課の主活動となった事例の発表です。